雨降る夜を歩いていく

待ち人探し待ち惚け

ふと過るあの光景が

喧騒の中へ溶けていく


アスファルトの匂いがして

車高の低い改造車

猛スピードで通り過ぎて

撥ねた泥が俺を犯す


本当に恐ろしいのは

お前等が人間だってこと

自己愛で溢れる檻の中で

鏡の自分が泣いてる


何時だって僕等はある筈の無い

自分だけの聖域を探している

そうやって僕等は人に爪を立て

血と涙を流し生きてる


白む空を眺めながら

煙草に1つ火を点ける

排水溝に反吐を捨てて

朝に背を向けて歩き出す


何処かで噂を聞いた

あの北へ向かう道の途中

人が業を燃やして暮らす

夢の降る丘があるという


何時だって僕等はある筈の無い

自分だけの聖域を探している

そうやって僕等は人に爪を立て

血と涙を流し生きてる


暮らしは続いていく

命は削られていく

若さとは何かもわからぬまま

あの丘には今日も夢が降り注いでいく

皮肉な程の美しさで