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今宵 桜の馨りに酔ひ
短調なメロディーを花にのせ
過ごすアナタの毎日に
束の間の夢 魅せませう
巷で飛び交ふ愛も恋も
綺麗に映るのは和花の中
やうやう深まる空の藍
おマンネリズムを生贄に
廓の中に踏み入れたなら
隣も向かひも一晩あれば
手練手管の毒が回る
アナタがその気なら
比喩を紫陽花に
それでもまだ拒むつもりですか
なら なぜ 目を絡めたの
あひなく アタシと
何をして遊ぶ
永遠の愛に焦がれるには
少し夜が更けすぎてしまったの
所詮アタシの想ひ出など
この世にはそぐわなひ
花の馨りは虚ろふ
其処に遺る契りは
侘しく舞ふでせうか
手練手管の毒に染まる
アタシの名前など
とふに知らぬでせう
門の外で聞こへる笑ひ声
何時 何時 などもふ飽きた
赤ひ檻の中
アタシの吐息で
宵の花が舞ふ